長距離ドライバーへの就職や転職を考えているものの、具体的な仕事内容や自分に合った求人の探し方が分からず、一歩を踏み出せない方もいるのではないでしょうか。長距離ドライバーの仕事は、保有している免許の種類によって運転するトラックや運ぶ荷物、そして給与水準も大きく異なります。
この記事では、大型、中型（4t）、普通免許それぞれの長距離ドライバー求人の特徴から、失敗しないための求人の選び方、さらにはドライバー専門のおすすめ求人サイトまで詳しく解説します。
【免許別】長距離ドライバー求人の特徴
長距離ドライバーの仕事は、保有している運転免許によって大きく異なります。ここでは、「大型」「中型・4t」「普通免許」の3つの区分に分けて、それぞれの求人の特徴や仕事内容を解説しましょう。
大型長距離ドライバーの求人
大型長距離ドライバーは、主に10tトラックを運転し、一度に大量の荷物を輸送する役割を担います。輸送する荷物は、工業製品や建築資材、大量の雑貨、青果物など多岐にわたります。
仕事のスタイルとしては、出発地から目的地まで高速道路を利用して長時間運転することが多く、運行スケジュールによっては車中泊を伴うことも少なくありません。荷物の積み下ろしは、フォークリフトを使用するパレット輸送が主流であるため、体への負担が比較的小さい案件が多い傾向にあります。
高い専門性と責任が求められることから、他の免許区分のドライバーに比べて給与水準は高い傾向にあるのが特徴です。
中型・4t長距離ドライバーの求人
中型免許（8t限定中型免許含む）で運転するのは、主に4tトラックです。運ぶ荷物は食品や日用雑貨、アパレル商品、医薬品といった生活に身近なものが多く、企業の専属として決まったルートを走るルート配送の求人も見られるのが特徴です。
荷物の種類によっては手積みや手降ろしが発生するケースもあるため、求人内容を詳しく確認することが重要です。給与水準は大型ドライバーよりやや低い傾向にありますが、安定した需要があり、経験や歩合によって高収入を目指すことも可能でしょう。
普通免許で応募できる長距離ドライバー求人
2017年3月12日以降に取得した普通免許で運転できるのは、車両総重量3.5t未満、最大積載量2t未満の車両です。具体的には、ハイエースのようなバンや2tトラックなどがこれに該当します。
輸送する荷物は、軽貨物や企業の専属荷物、特定の小口貨物などが中心です。運転する車両が比較的小さいため、運送業界が未経験の方でも始めやすいという大きなメリットがあります。
ただし、長距離の求人数は大型や中型に比べると少ない傾向にあり、まずは近距離や中距離の配送で経験を積むのが一般的です。
失敗しない長距離ドライバー求人の選び方【3つのポイント】
自分に合った長距離ドライバーの求人を見つけるためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。入社後のミスマッチを防ぎ、長く安心して働くために、以下のポイントを確認しておきましょう。
給与体系と休日・福利厚生
まず、生活の基盤となる給与や休日について確認しましょう。給与体系には、毎月安定した収入が見込める「固定給」と、走行距離や運んだ荷物の量に応じて変動する「歩合給」があります。自身の働き方の希望と照らし合わせて、どちらの体系が合っているかを見極めましょう。
年収に大きく影響する賞与（ボーナス）の有無や過去の支給実績も確認すべき点です。また、年間休日数や具体的な休日制度（週休2日制など）、有給休暇の取得しやすさは、ワークライフバランスを保つ上で欠かせません。
扱う荷物の種類と積み下ろしの負担
身体的な負担がどれくらいかを判断することも、仕事を長く続けるための重要な要素です。運ぶ荷物の種類によって、仕事の負担は大きく変わります。たとえば、精密機械や危険物など、特別な注意を払いながら慎重に扱わなければならない荷物もあります。
そして、とくに注意したいのが、荷物の積み下ろし方法です。フォークリフトなどを用いる「パレット輸送」がメインであれば身体的な負担は比較的小さいですが、すべて手作業で行う「手積み・手降ろし」が中心の場合は、相応の体力が求められます。
研修制度や安全への取り組み
未経験からこの仕事に挑戦する場合、会社のサポート体制が整っているかは非常に重要です。入社後に先輩ドライバーのトラックに同乗して、運転技術や荷扱いの方法、効率的なルートなどを学べる同乗研修制度が用意されているかを確認しましょう。
また、将来のステップアップを考えているなら、中型や大型免許の取得費用を会社が全額または一部負担してくれる「免許取得支援制度」の有無も大きなポイントです。
安全への取り組みも優良な運送会社を見極める基準になります。バックモニターやドライブレコーダー、衝突被害軽減ブレーキといった安全機器の導入に積極的かどうかは、会社がどれだけドライバーの安全を大切に考えているかの表れと言えるでしょう。
長距離ドライバーの求人を探せるおすすめサイト10選
ここでは、長距離ドライバーの求人探しに役立つ専門サイトを10個紹介します。それぞれに特徴があるため、複数のサイトに登録し、多角的な視点から情報を集めることで、より自分に合った求人が見つかりやすくなります。
N DRIVE
ドライバー専門の求人サイトとして、未経験者から経験者まで幅広い層のニーズに応える豊富な求人情報を掲載しています。業界を熟知したスタッフのサポートも受けられるため、入社後のミスマッチを大幅に減らすことが可能です。
サイトのデザインも直感的でわかりやすく、スマートフォンからでも希望の条件を細かく設定して、ストレスなく求人を探せます。働きながらの転職活動でも、効率的に情報収集を進められる使いやすさが魅力のサイトです。
ドラEVER
企業の雰囲気や働くスタッフの様子を動画で確認できる「PR動画」を掲載しています。求人票の文字情報だけでは伝わりにくいリアルな職場環境を視覚的に把握できるため、入社後のイメージが掴みやすいと評判です。
全国の求人を網羅しており、気になる企業に匿名でアプローチできるスカウトサービスも充実しています。
ドライバーズワーク
トラックドライバー専門の転職エージェントサービスで、専任のキャリアアドバイザーによる手厚いサポートが受けられます。履歴書の添削や面接対策はもちろん、自分では言い出しにくい給与や待遇の交渉まで代行してくれるのが大きな強みです。
一般には公開されていない好条件の非公開求人も多数保有しており、より高いレベルのキャリアを目指す経験者や、転職活動に不安を抱える方に適したサービスと言えるでしょう。
ドラコムネット
長年の運営実績を持つ、トラックドライバー専門の老舗求人サイトです。掲載基準が厳しく、コンプライアンス意識の高い優良企業の求人が集まっていると評判。詳細な検索機能に加え、各企業の紹介ページでは事業内容や保有車両などが詳しく解説されており、応募前の企業研究にも役立ちます。
じっくりと腰を据えて、安心して長く働ける職場を探したい方にもおすすめのサイトです。
ドラピタ
全国のドライバー求人を掲載していますが、とくに愛知・岐阜・三重・静岡の東海エリアの求人に強みを持つサイトです。求人ページには写真やインタビュー記事が豊富に掲載されており、職場の雰囲気や先輩ドライバーの生の声を知ることができます。
「女性活躍中」「長距離なし」など、こだわりの条件で絞り込める詳細な検索機能も魅力。地域に密着して、自分にぴったりの働き方を見つけたい方に適しています。
クロスワーク
ドライバー職だけでなく、倉庫内作業員やリフトオペレーター、運行管理者、事務職など、運送・物流業界全体の求人を幅広く扱っています。ドライバーからのキャリアチェンジを考えている方や、業界内で別の職種に挑戦したい方にもおすすめのプラットフォームです。
業界に特化しているからこその専門的な求人が多く、多様なキャリアパスの可能性を探ることができます。
トラックマンJOB
即戦力となるトラックドライバー経験者の採用に特化した求人サイトです。応募者の多くが豊富な経験を持つため、企業側も高いスキルや実績を正当に評価する傾向にあり、好待遇の求人が見つかりやすいのが魅力です。
これまでのキャリアを活かして、より良い条件の職場へステップアップしたいと考えている経験豊富なドライバーの方にとくにおすすめです。
シン・ノルワークス
安定した雇用を求めるドライバー向けに、正社員の求人情報を中心に掲載。長期的なキャリア形成を視野に入れている方に適したサイトです。
LINEを通じてキャリアアドバイザーに気軽に転職相談ができる点も特徴。働きながらの転職活動で時間が限られている方でも、休憩時間などを利用して効率的に情報収集や相談を進めることが可能です。
運転ドットコム
1994年設立の人材サービス企業が運営しており、長年の実績に裏打ちされた信頼性の高さが魅力です。求人情報には、仕事の良い面だけでなく、大変な面についても正直に記載するなど、ドライバー目線での情報提供を徹底しています。
安心して利用できるサイトで、じっくりと自分に合う企業を探したい方におすすめです。
ドライブワーク
トラックドライバーはもちろん、タクシーやバスの運転手、送迎ドライバーなど、運転に関わるあらゆる職種の求人を掲載している専門サイトです。正社員からアルバイト、業務委託まで多様な雇用形態に対応しており、自身のライフスタイルに合わせた働き方を探すことができます。
幅広い選択肢の中から、自分のスキルや希望に最も合った運転の仕事を見つけたい方に便利なサイトです。
長距離ドライバーの求人に関するよくある質問
長距離ドライバーの求人に関してよくある質問と回答をまとめました。
未経験でも応募できますか？
未経験からでも長距離ドライバーに応募することは十分に可能です。多くの運送会社では、慢性的な人手不足を背景に未経験者を積極的に採用しており、研修制度を充実させています。入社後は先輩ドライバーのトラックに同乗して、運転の基本から荷物の扱い方、顧客との接し方まで丁寧に指導してもらえる企業も多いでしょう。
また、中型や大型免許の取得費用を支援する「資格取得支援制度」を設けている企業も少なくないため、働きながらステップアップを目指せます。
給与や待遇はどうですか？
給与や待遇は、保有している免許の種類、走行距離、運ぶ荷物の内容、そして会社の給与体系によって大きく変動します。一般的には、運転するトラックが大きくなるほど給与水準は高くなる傾向です。
福利厚生は会社によってさまざまですが、社会保険完備は基本として、家族手当や無事故手当、退職金制度などを設けている企業も多くあります。求人票の情報を鵜呑みにせず、面接の場で具体的な労働条件や手当について質問するなどして確認しましょう。
年齢制限はありますか？
法律上の明確な年齢制限というものはありません。運送業界ではドライバーの高齢化が進んでいる一方で、人材不足も深刻な課題であるため、幅広い年齢層の方が活躍しています。求人情報で「年齢不問」とされていることも多く、実際に40代や50代から未経験で転職し、第一線で活躍している方も珍しくありません。
ただし、長時間の運転を伴うため、安全運転を継続できる良好な健康状態であることが重視されます。
女性でも長距離ドライバーになれますか？
女性でも長距離ドライバーとして活躍できます。国土交通省が「トラガール促進プロジェクト」を立ち上げるなど、業界全体で女性ドライバーが働きやすい環境づくりが進んでいます。
近年では、女性専用の更衣室やトイレを完備する企業や、体力的な負担が少ないパレット輸送をメインに扱う企業も増えてきました。性別に関わらず、意欲と適性があれば誰でも挑戦できる職業であり、実際に多くの女性ドライバーが全国の道路でハンドルを握っています。
自分に合った長距離ドライバーの求人を見つけよう
長距離ドライバーは、日本の経済活動を根底から支える、やりがいの大きな仕事です。大型、中型（4t）、普通免許といった保有免許によって仕事内容や待遇は異なりますが、それぞれに多様な働き方と魅力があります。
失敗しない求人選びのためには、給与や休日といった待遇面を吟味することはもちろん、扱う荷物の種類や身体的な負担、研修制度の充実度、そして会社の安全への取り組みなど、多角的な視点で企業を見極めることが不可欠です。
今回紹介した「N DRIVE」をはじめとするドライバー専門の求人サイトを上手に活用して、豊富な情報の中からご自身の希望に合った求人を効率的に見つけてください。
