
2025.12.26

近年、企業の物流戦略において軽貨物運送の重要性が飛躍的に高まっています。
緊急配送のスポット便や定期的なルート配送など、軽貨物の柔軟性とフットワークの軽さは、企業の事業継続に欠かせない存在となりました。
しかし、利便性が高まる一方で、物流業界には「透明性」が強く求められる時代になっています。
だからこそ、実運送体制管理簿などを整備・公開する運送会社が、企業から高く評価され、選ばれる時代になりました。
本記事では、軽貨物運送における体制管理の重要性と、信頼される運送会社の見極め方について解説します。
2024年問題(トラックドライバーの時間外労働規制)が施行され、以下の課題が急速に顕在化しています。
・ドライバー不足
・運賃の高騰
・長距離輸送の制限
・再委託の増加による体制の複雑化
この解決策として「下請け・再委託」の活用が増加します。しかし、ここで問題となるのが 実際に誰が運んでいるか分からない“多重構造” です。
不透明性は、結果的に事故や遅延、法令違反といったリスクに繋がる可能性があります。(参考:国土交通省「物流を取り巻く動向と物流施策の現状・課題」)
軽貨物ドライバーの多くは、業務委託契約を結んだ個人事業主であり、この仕組み自体が柔軟なリソース提供を可能にしています。
しかし、運送会社(元請け)が、依頼を受けた荷物を、どの個人ドライバーや協力会社(実運送人)に委託したのかが不明瞭だと、次のような問題が発生しやすくなります。
1.品質のバラつき
ドライバーの教育体制や品質管理が徹底されていない場合、荷物の取り扱いや顧客対応の質が低下し、配送品質の限界に達する可能性があります。
2.事故・トラブル時の責任不明確化
万が一、配送中に事故が発生した場合、誰が最終的な責任を負うのか、保険の適用範囲はどうなっているのかなど、対応が遅れたり、複雑化したりするリスクがあります。
荷主企業は、輸送品質の高さや丁寧な荷扱い、万が一の際の補償制度が整っている業者を選ぶことが重要です。
2019年の法改正により、荷主が原因で違法な運行が発生した場合、荷主側が行政勧告の対象となるという「荷主勧告制度」が強化されました。
これは、荷主企業も「運送のプロ」ではない軽貨物運送業者に対し、その実運送体制が健全で法令を遵守しているかをチェックする責任を負っていることを示唆しています。
不適切な運送体制を持つ業者と取引を続けることは、企業のコンプライアンスリスクに直結します。(参考:国土交通省「改正貨物自動車運送事業法について」)

国土交通省が求める「実運送体制管理簿」は、
・元請け(荷主から依頼を受けた会社)
・実際に輸送を行った事業者(実運送人)
・その再委託の有無
などを明確化し、運送体制の透明性を確保するための書類です。
その主な目的は、多重下請け構造の是正と、それに伴う荷主の法令違反リスク軽減にあります。
物流業界では、元請けの運送会社がさらに別の運送会社に業務を再委託する「多重下請け」が一般的に存在します。
しかし、この構造が複雑化すると、中間マージンの抜き取り、末端のドライバーへの不当な運賃、過度な労働(長時間拘束)や過積載の発生原因となり得ます。
実運送体制を管理することで、責任の所在と、業務を遂行する事業者の健全性をチェックすることが可能になります。
「貨物軽自動車運送事業」(軽貨物)は、一般貨物自動車運送事業とは法的な枠組みが異なりますが、実態としては、プロの運送業者として同様の信頼性が求められています。
特に軽貨物ドライバーの多くは業務委託契約の個人事業主であるため、元請け業者がその個々のドライバーの運行体制や安全管理、保険加入状況などを適切に管理しているかどうかが、実質的なチェック項目として広がりつつあります。(参考:国土交通省「実運送体制管理簿の作成・ 情報通知の義務化」)
物流体制の不透明さは、今や荷主企業自身の経営リスクに直結しています。
① 荷主勧告制度の対象になるリスクが増加
2024年4月からの労働時間規制強化(2024年問題)により、ドライバーの労働時間に上限が設けられました。
この変化の中で、荷主が無理な短納期や長時間待機を強いるなど、荷主側が原因で違法運行が起きた場合、行政処分や企業イメージの低下につながります。(参考:国土交通省「荷主勧告制度の改正について」)
設備を導入しただけでは、競争力は長続きしません。
ドライバーの長時間拘束や、安全運行を阻害する過積載は、重大な事故リスクを伴うだけでなく、法令違反として厳しい罰則の対象となります。
これらの行為が荷主からの不適切な要求によって引き起こされた場合、荷主側も責任を問われることになります。
軽貨物運送は、フットワークの軽さやコスト効率の高さから、緊急配送や小口配送に最適ですが、一部の事業者では、ドライバーの契約状況や車両管理が曖昧な「グレーな委託構造」が存在し、これがトラブルや法令違反の原因となり得ます。透明性がない業者に依頼すると、事故やトラブル時の対応が遅れやすくなります。
運送体制管理簿を適切に作成し、その情報公開に積極的な運送会社は、荷主にとってリスクの少ない「信頼できるパートナー」であると言えます。
①多重下請けではないことを証明できる
荷主が最も気にするのは、「誰が実際に運んでいるのか」という点です。透明性を確保することで、元請けが再委託(外注の外注)を行っていないこと、または、委託先(実運送人)が明確であることを証明できます。
・事故時・クレーム時の責任所在がはっきりする: 軽貨物運送業者は、万が一の事故や荷物破損に備え、貨物保険などの補償制度を備えていることが重要です。体制が明確であれば、事故やトラブルが発生した場合でも、責任の所在が曖昧になることがなく、迅速かつ適切な対応が期待できます。
・法令遵守の企業姿勢をアピールできる: 実運送体制の管理・公開は、運送会社がコスト効率だけでなく、安全と法令遵守を最優先していることの証しとなります。
②安全性・コンプライアンスの高さが可視化される
・車両情報(黒ナンバー)、ドライバー情報が明確: 軽貨物運送事業を行う車両は、営業用の黒ナンバー登録が必要です。管理簿を通じて、使用されている車両が正規の黒ナンバー登録車両であり、ドライバーがプロフェッショナルとしての教育を受けていることが確認できます。
・「その場限りの外注」ではないことが分かる: 管理簿を公開できるということは、運送会社がドライバーを一時的な外注ではなく、継続的なパートナーとして管理し、質の高い配送を維持するための教育体制を整えている証拠です。
・ESG・ガバナンス意識の高い企業から選ばれやすい: 現代の企業評価では、環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)が重視されます。物流の透明性を高め、法令を遵守することは、ガバナンス意識が高い企業として評価され、選定される可能性を高めます。
③荷主の社内監査・取引審査に強い
大口の取引先や大手企業は、取引開始時に運送業者に対する厳格な審査や社内監査を行います。
・大手企業では必須チェック項目
荷主側のコンプライアンスリスクが高まっているため、運送業者が適切な管理体制を構築しているかどうかが、取引継続の必須チェック項目となりつつあります。
・体制管理簿の公開=審査通過率が上がる
運送体制管理簿に準じた情報提供を迅速に行える運送会社は、コンプライアンス体制が整っていると見なされ、取引審査の通過率が格段に上がります。
これにより、軽貨物運送業者は安定した案件の獲得に繋がります。(参考:国土交通省「貨物自動車運送事業法」)
もし、依頼しようとしている軽貨物事業者が、実運送体制に関する情報公開や管理に消極的な場合、荷主は深刻なリスクに直面する可能性があります。
・管理簿をそもそも作成していない
実運送体制管理簿に準じた書類をそもそも作成していない事業者は、多重下請けや法令遵守に対する意識が低い可能性があります。
・再委託の実態が不明
体制管理がなければ、誰が最終的に荷物を運んでいるのかが不明確になり、「外注の外注」という複雑な構造の中で、品質管理が行き届かなくなります。
・事故時の責任所在が曖昧
実運送体制が不明確だと、誰が責任を持つのか、どの保険が適用されるのかが曖昧になりがちです。迅速な対応が求められる緊急時 に、責任の押し付け合いや対応の遅れが生じ、結果として荷主が顧客からの信頼を失うことに繋がります。
・荷主が“勧告リスク”を背負う。
運送業者側に、長時間拘束や無理な運行が発生していた場合、その原因が荷主側の「無理な依頼」や「管理体制の不備を見過ごしたこと」にあると判断されると、荷主勧告制度が発動される可能性があります。
エヌドライブカーゴが信頼される理由
名古屋を中心に全国ネットワークを展開するエヌドライブカーゴは、透明性とコンプライアンスを最重視した運行体制を構築しています。
・ 契約ドライバー全員が黒ナンバー登録
・運行体制の一元管理・情報公開
・ 無許可の再委託禁止
・ 荷主監査への対応を完全サポート
・スポット便〜定期便まで同品質のプロドライバーが対応
物流の透明性は、2024年問題以降、企業経営における“最重要リスク管理項目”となりました。
実運送体制管理簿は、運送会社の「信頼の証」です。軽貨物運送の柔軟性とコスト効率を最大限に活かしつつ、コンプライアンスリスクを回避するためには、透明性の高い管理体制を持つパートナーを選ぶことが不可欠です。
エヌドライブカーゴは、透明性の高い運行体制と徹底したコンプライアンスで、荷主企業のリスクを最小限に抑え、安心してビジネスを進められる環境を提供します。
まずはお気軽にご相談ください。
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